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行いと真実による愛

執筆者の写真: 木村勉(ジョイチャペル牧師)木村勉(ジョイチャペル牧師)

2024.2/25 ヨハネの手紙第一 3章16~18節

 

今日の聖書の箇所の第一ヨハネ3章18節は、私自身が生涯かけて、追い求めていくべき姿として、神さまから語りかけられているみことばである、ということをまずお伝えしてお語りしたい。


(1)「兄弟のためにいのちを捨てる」

 この3章16節は「もう一つの3章16節」と言われることがあります。では、このもう一つに先立つ3章16節とはどこの箇所を言っているのでしょうか? クリチャンであれば知らない人はいないと言っても過言ではない、ヨハネの福音書3章16節です。

 「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」

 とあり、ヨハネの手紙第一は、

 「キリストは、私たちのために、ご自分のいのちをお捨てになりました。それによって私たちに愛がわかったのです。ですから私たちは、兄弟のために、いのちを捨てるべきです。」

 とあって、非常によく似ています。前半部分では、共通して神の愛がキリストによって私たちに示された、とあります。しかし、後半に入ると、福音書では、ただ感謝な内容で締めくくられていますが、手紙では、「ですから私たちは、兄弟のために、いのちを捨てるべきです。」と「ギクリ」とする内容で終わっています。「兄弟のために、いのちを捨てるべき!」この言葉の前に、多くの人は「私はそこまで言えるほどの信仰者ではありません」と思うのではないでしょうか?

 聖書の中心的なメッセージ「神と人への愛」を、人生の指針として受け止める時、私たちの持つべき愛は「兄弟のために、命を捨てるべき愛」ということになるのではないでしょうか。しかし、私たちはどうしても「いやいや、とてもできそうにない」と思ってしまうのです。「聖書にはそう書いてあるけど、実際には無理だよね」で終わってしまったら、聖書信仰、御言葉信仰とは名ばかりのものとなってしまいます。信仰は、生きて働くものでなくてはならないのです。聖書についてどんなに詳しくても、毎日の生活の中で生かされていなければ、それは単なる知識、教養でしかないのです。


(2)「行いと真実による愛」

 では、この16節のみことば「私たちは、兄弟のために、いのちを捨てるべきです。」をどう受けとめればよいのでしょうか? 具体的には、どうしていったらいいのでしょうか?

「いのち」とは、私たちにとって最も大切なもの、この命を保つために、私たちは、時間、労力、お金を使っている、と言っても過言ではない! 「兄弟のためにいのちを捨てる」とは、兄弟のためにいのちを使う、と言えるでしょう。この聖書の言葉は、自分のためだけではなく、自分以外の誰かのために、自分の大切なものー時間、労力、お金―を使うのだ、と語っているではないでしょうか!

 「命を使う」と書いて使命となります。自分の使命を理解し、そのために生きられる人は、本当の幸いな人生を過ごすことができるのです!「愛する」ということは、たやすいことではないですね。まさに自分の命を削るようにして、時間を、エネルギーを、財を他者のために使う!これがクリスチャンの使命であり、教会の使命であるのです。すると、17,18節のみことばがスーと入って来るのではないでしょうか。

 この、行いと真実をもって愛を示し、使命に生きたお方が、イエス・キリストご自身なのです。私たちを罪から救うために、私たちの身代わりとなって、十字架に架かり、文字通り命を捨ててくださって、神の愛を具体的に現してくださったお方です。私たちクリスチャンの使命、教会の使命が聖霊によって明確に私たちの心に刻まれる時、主によって与えられた愛をもって、日々、行いと真実をもって愛する歩みがなされて行くのではないでしょうか!              

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