みことばに堅く立つ
- 木村勉(ジョイチャペル牧師)
- 4月27日
- 読了時間: 7分
2025,4,27 テサロニケ人への手紙第二2章13-17節
(1)キリストが再び来られる時
テサロニケ人への手紙は、第1も2も共通している中心的内容は、「主が再びおいでになる=再臨について、そして、それを正しく理解し、私たちクリスチャンは、どのような態度で待ち望むべきか」ということです。
2章13~17節を読んで頂きましたが、2章は前半、後半2つの部分から成っています。前半は、1-12,後半は13-17。2章1-3節から見ていきたい。
さて兄弟たちよ。私たちの主イエス・キリストが再び来られることと、私たちが主のみもとに集められることに関して、あなたがたにお願いすることがあります。
霊によってでも、あるいはことばによってでも、あるいは私たちから出たかのような手紙によってでも、主の日がすでに来たかのように言われるのを聞いて、すぐに落ち着きを失ったり、心を騒がせたりしないでください。
だれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。
再臨について、テサロニケの人たちの中に、間違った教えが入り込んで来たり、それによって誤解があって、混乱していたようです。ですから、パウロは「落ち着きを失ったり、心を騒がせたり、だれにも、どのようにも、だまされないように」と勧め、戒めています。誤解の内容は「再臨がすでに来てしまった」自分たちは、引き上げられずに、残されてしまった! どうしよう! だから3節後半
なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現われなければ、主の日は来ないからです。
ここでは、再臨の前に2つの前兆があるとパウロは語るのです。
1つは「背教が起こる」=神への反逆、世をあげて神に逆らう時代になるということ。具体的な内容が第2テモテ3:1-5にある。
終わりの日には困難な時代がやって来ることをよく承知しておきなさい。
そのときに人々は、自分を愛する者、金を愛する者、大言壮語する者、不遜な者、神をけがす者、両親に従わない者、感謝することを知らない者、汚れた者になり、情け知らずの者、和解しない者、そしる者、節制のない者、粗暴な者、善を好まない者になり、裏切る者、向こう見ずな者、慢心する者、神よりも快楽を愛する者になり、見えるところは敬虔であっても、その実を否定する者になるからです。こういう人々を避けなさい。
「見えるところは敬虔であっても、その実を否定する」のです。教会・クリスチャンという装いをして、いかにも良さそうなことを話し、行なっていたりしているが、結局は自分のため、教会のためであって、キリストの福音の全く逆の働きをし、十字架の恵みを台無しにするのです。実に宗教的な姿をもって、真の信仰に敵対するのです。
もう一つの前兆は「不法の人、すなわち滅びの子が現われる」
滅ぼされるべき子、第一ヨハネ2:8では「反キリスト」と呼んでいますが、みな同じものを指しています。主の日が来るのは、不法の人=反キリストが現われることによってであり、彼は、4節
彼は、すべて神と呼ばれるもの、また礼拝されるものに反抗し、その上に自分を高く上げ、神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。
「自分こそ神である」こういう人が、世界中に現われてきましたし、現在もいるのです!
不法の人=反キリストについて、さらに詳しく書かれているのが、6~12節です。
あなたがたが知っているとおり、彼がその定められた時に現われるようにと、いま引き止めているものがあるのです。
不法の秘密はすでに働いています。しかし今は引き止める者があって、自分が取り除かれる時まで引き止めているのです。
その時になると、不法の人が現われますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。
不法の人の到来は、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力、しるし、不思議がそれに伴い、
また、滅びる人たちに対するあらゆる悪の欺きが行なわれます。なぜなら、彼らは救われるために真理への愛を受け入れなかったからです。
それゆえ神は、彼らが偽りを信じるように、惑わす力を送り込まれます。
それは、真理を信じないで、悪を喜んでいたすべての者が、さばかれるためです。
不法の人によってこの世が荒廃へと至り、ついにキリストの来臨によって、反キリストともども、不義を行なう者どもがさばかれることが、聖書には預言されています。
この箇所は、よくわからない、理解しがたい言葉がいくつも出てきます。「不法の人」「その定められた時」「引き止めているものがある」「不法の秘密はすでに働いています。」などなど。
(2)結局のところ
この箇所だけではなく、聖書の中には、よくわからない、理解できない、という所がいくつもあります。じゃあ、そんなことは信じられないのか? そうではないのです! 神は、イエス・キリストを通して、私たち人間にとって最も大切な事は示していてくださるのです! わからないことは無理に知ろうとしなくていいのです! ヨハネの福音書13:7にはこうあります。
「今はあなたにはわからないが、あとでわかるようになります。」
すべては、私たちに対して最善のことをしてくださる神の御手の中にあるのです。私たち限りある人間の知恵では、神の御計画の崇高さ、神のみこころのすべてを、理解することはできないのです。
私たちは理解するのではなく、神と、神の言葉を信じること、神は私たちを愛して、イエスさまが罪を赦し、神の子としてくださり、永遠の命を与えてくださった、と信じる信仰が何より重要であり大切なのです! だから、15節にこうあるのです。
そこで、兄弟たち。堅く立って、私たちのことば、または手紙によって教えられた言い伝えを守りなさい。
まさに、聖書の言葉、神の言葉に堅く立って、歩んでいく時に、驚くべき神の御業、神の栄光を見させて頂くことができるのです! 伝道者の書12:13-14
結局のところ、もうすべて聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。神は、善であれ悪であれ、すべての隠れたことについて、すべてのわざをさばかれるからだ。
聖書を読んでいても、メッセージを聞いていても、わからないことが多々あるでしょう。今日の聖書箇所などは、その典型と言ってもよい内容です。
(3)福音とは良い知らせ
しかし、聖書のメッセージを、聖書が語る大切な内容を、19世紀の牧師・聖書学者のA・B・シンプソンはこのように、簡潔にまとめました。
「四重の福音」=「新生・聖化・神癒・再臨」
聖書が与える4つの福音、第一は新生の恵み。新しく生まれる。Ⅱコリント5:17
「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」
キリストによって全く新しく造り変えられるのです。新しい命を頂いて、生まれ変わらせてくださる! どうすれば新しい命を頂けるのでしょう? キリストが私の罪のために十字架に架かって死んでくださったと信じ、このキリストを心の中にお迎えするだけで、新しい命、永遠のいのちが頂けるのです。 信じるだけ! 難しいことは何もない! 「あなたにすばらしいプレゼントを差し上げますよ!はい、どうぞ!」と言われて、目の前に出されたら、「ありがとう」と言って頂けばいいのです! 幼子のように、喜んで、タダでもらえばいいのです。何か見返りを求められるのではないか? などと勘ぐる必要はない、素直な心で手を出せば、自分のものになるのです!
第二は、聖化、聖霊の恵み。私たちは信じても、様々な困難、試練に遭います。そういう中にあって、聖霊なる神様がいつも共にいてくださって、私たちの信仰の歩みを助け、励まし、慰め、導き、強めてくださるのです。
第三は、神癒、いやしの恵み。主イエス・キリストは心と体のいやし主です! 私たちは神の癒しを信じ、病のいやしのために熱心に祈ります。神は、その祈りを通して、祈る者に対して、また、祈られる者に対して、特別な、不思議なみわざを現してくださいます。
第四は、再臨、天国の恵み。今、まさに聖書を通して私たちに示されている、主が再びおいでになって、キリストにあるすべての者を天に引き上げてくださるのです。
このように、私たちは、すばらしい福音の恵みをいただいている!この福音は、グッドニュース=良い知らせ、なのです。 これは、すでに頂いているものですが、この頂いているものを、毎日、喜んで、感謝して歩んで行く時に、その恵みがますます豊かにされ、その豊かさが、自分でも意識しないで、内側からあふれ出ていくのです。
私たちの内側から、良きものがあふれ出ていく秘訣は、いつも喜び、絶えず祈り、すべての事について感謝すること!
実践していってください。必ず神の不思議な、驚くべきことがあなたのまわりに起こります。